ご注意
この記事は『あんさんぶるスターズ!!』の2021年エイプリルフールイベントのネタ記事です。一部、実際のイベント内容からも逸脱した嘘が含まれています。
以上をご留意の上お読み進め下さい。
祝!第二部開幕!
始まりましたね『あんさんぶるSTARS』メインストーリー「第二部」。心待ちにしていた方も多かったのではないでしょうか?
ロボットバトルを興行化することで機体をアイドル化し、それに男性リアルアイドルを乗せることで老若男女から圧倒的なシェアを集めるエンターテイメント「ドリフェス」を生み出した世界。その斬新すぎる作風で、現実世界でも多くの人を魅了しました。
累計DL数は2021年4月1日現在で全世界で3億6000万を突破。初月のセールスはあの『ウ〇娘』や『〇神』でも遠く及ばない780億円を記録するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大する『あんさんぶるSTARS』の世界に、いよいよ続編が登場です。今なら最レア確定100連が無料で引けます!
あくまでも興行中心の物語ということで、どちらかと言えばスポーツに近いノリのストーリーが展開されると予想されていた矢先、始まったのはなんとガチの殺し合い。3話にてある機体の首がもげてパイロットごと爆発四散したシーンが、多くの人の度肝を抜いたことも記憶に鮮明ですね。
社会の縮図とも言える荒廃した世界観を武器に展開される、SFともアイドルものとも歴史ものとも言い難い独特の雰囲気は『あんSTA』ならでは。「第一部」でもたくさんの死人が出ました(ネタバレになるのでキャラ名は伏せますが…)が、果たして「第二部」はどのような物語になるのでしょうか?
決してユーザーに日和らない姿勢を見せてほしいと思いつつも、それはそれで「推しが死ぬ」可能性が高まる本作。ひりつきが止まらない「第二部」の冒頭をしっかりと読み解いて参りましょう。
「真」のエンターテイメント
本作の大きなテーマは「アイドルは何を持ってアイドルとなるのか」でしょう。
元々は歌って踊るアイドルだった彼らが、大人のしがらみのせいでロボットのパイロットになる。何言ってんだおめぇ?そんな気持ちを抑え切れないながらも、それが最も多くの人を喜ばせる手段なのなら従わざるを得ない。そんな厳しい現実をアイドルたちは生き抜いています。
昨今は実際のアイドルの在り方も多様化し、その多くが「〇〇系アイドル」にならなければ見向きもされない時代になりました。故に現実世界でも今後「ロボットを操縦できるアイドル!」が出てくる可能性は非常に高く、この辺りは実社会への問題提起も含まれていると言えるでしょう。
その中で懐疑的に見られていたのは、あれだけリアリティのあるバトルを展開しておきながら、全世界で数十億人にも受け入れられるようになった理由でした。「第一部」では確実にけが人や死人が続出しているにも関わらず、さも極めて安全な催しであるかのように作中のモブたちは語っていました。
「第二部」ではそこに至る真実が明かされることになりました。なんと天祥院英智がアイドルたちのクローンを生み出し、彼らが死を迎えるたびに新しい彼らを生み出していたのです。しかも記憶までデータ化され、彼らは何度も使い回されていたという驚愕の倫理観が発露しました。許されるのかこんなゲーム?
不測の事態でアイドルが命を落としたとしても、姿形の全く変わらない"彼ら"が顔を出せば「あぁやっぱり演出なんだ」で皆が納得するわけです。陰でクローンが無数に生み出されていることなど、誰にも想像がつくはずがないのですから。恐ろしい。
真に迫ったエンターテイメントを供給するには、「真」をそのまま体現するのが手っ取り早い(※英智の言いそうな台詞感)
それが可能な手段があるのなら、喜んで歪んだ方法論にも手を染める。やはり英智という男、底が知れません。声帯がロボットアニメなだけのことはあります。
そして奇しくもその方法論は、在りし日の英智が抱いた「アイドルの平均化」による無限供給の実現そのものでした。ここに来て回収される申し訳程度のアイドル要素。『あんさんぶるスターズ!』時代の名残。さぁ『あんSTA』の明日はどっちだ?と言わざるを得ませんが、そんな声に耳を傾ける必要はないと僕なんかは思います(?)
本物のアイドル
そしてアイドルたちに告げられる驚愕の真実はもう1つあります。この「ドリフェス」のからくりに気付いた者は、英智の手によって粛清されて次なるクローンに差し替えられると言うのです。
「ドリフェス」の維持こそが最も多くの人を喜ばせる最大幸福のために必要なことであり、それを邪魔する者は世界に仇なす敵でしかありません。世の中は金!ディストピア!
確かに「一部」ではちょいちょい話に齟齬があったり会話が噛み合わない者が登場することがあり、一定数のユーザーからは作劇のミスではないかと指摘されていたようです。「閑話休題」って言って話変えるキャラが多すぎる。実はそれもしっかりと伏線で、意味のある発言だったことが「二部」にて分かりました。
作中では北斗も「5人目である」ことが告げられ、英智に至っては3人同時の活動が可能となっているようでした。開いた口が塞がらないとはこのことです。量産されたアイドルたちは、バックアップとして用意されているばかりか、都合が悪くなったらいとも簡単に使い捨てられてきていました。
その割には「一部」やそれ以前で戦死したまま復活していないアイドルもいるのが気がかりですが…。一体どのような理屈で英智は動いているのかは、現時点ではよく分かっていません。全然関係ないですが、僕は未だに2017年の『あんスタ』のストーリーを読んでいるので、燐音くん?は初めましてです。いつかお会いした時に「あの時のアリー・〇ル・サー〇ェスだ」と思うことでしょう。ところがぎっちょん先入観!!(?)
その中で窮地に立たされた北斗に委ねられた答え。"現在の北斗"にあえて問い掛ける天祥院英智の道楽によって、引き出されたもの。それが「第二部」のキーとなる想いでした。
たとえクローンであっても、作られた存在であっても、そこに宿る想いは本物です。今までの4人の北斗には経験できなかったもの、それを心に刻み込んだ彼は、紛れもなく1人の人間なのです。
当然彼もまた、4人の北斗が抱えていたものを知りません。いつどこで何をして、どのような無念を遂げたのか。それは全く知り得ないことです。
しかしだから北斗はその4人に、散って行ったアイドルたちに思いを馳せて怒るのです。その感情こそが彼が彼足る由縁であり、その情熱こそが彼らが"アイドル"である煌めきその物なのだから。
時代も形も変わっても、彼らの胸に宿る「人を喜ばせたい」という気持ちは変わりません。それこそがアイドルがアイドルである証。たとえ身体と記憶が作り物であっても、その先に宿った情熱は決して否定できない。それが自分たちに熱狂してくれる、全ての人たちへ報いることだからです。
「たとえ今の肉体がクローンだとして、俺たちが進んできた過去は変わらない」
歌って踊ろうが、革命に勤しもうが、ロボットを操縦しようが、やるべきことは同じこと。それこそが『あんさんぶるSTARS』。
「『Trickstar』は、俺の――俺たちの心の中にある」
成し遂げてきた過去-れきし-。
生きるのは現代-いま-。
進むべきは未来-あす-。
「俺はあんたを倒して、本物のアイドルになってみせる……!」
慈しむべき惑星-ほし-、守るべき人々-ひと-、愛すべき仲間-とも-。
そして自分自身の幸福-しあわせ-のために。さぁ今力を解き放てプリンススター!闇を引き裂く明星の輝きを今見せる時!トランザム!!
おわりに
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