前回→【11月分】キンプリオタクの『あんスタ』ミリしら感想 番外編③ 放送中に届いた質問に答えてみた その2
質問回答第3弾!
今回は12月に来た質問を一挙回答!そして今回が『アニスタ』関連最後の記事となります!
最終月ということもあり、長文での核心に迫る質問やメッセージが多く届いた12月。回答も相応に長いものになり、1クール目ならば一話分相当の記事となりました。
届いた質問の長さを踏まえると、総計文字数は10,000字近いと思います。質問回答らしからぬ本当に盛り沢山の内容です!是非最後までお楽しみ下さいませ!
ハロウィンパーティー
よく踏みなれたよくあるツラだな?
推しはヨコハマです。
(※最近はあまりチェックできてないので追いたい)
あんずの総合的な所感については番外編①で触れているので、そちらをお読み頂ければと思います!
「オータムライブ」で真緒があんずにだけ心中を話せたのは、僕も色んな意味で一歩引いた位置にいる相手だったからだと思います。
その中で個人的には「アイドルではない」というのが一番大きいのかなと感じていました。
同じステージの上に立つTrickstarのメンバーには当然言えないですし、同じアイドルとして競い合うライバル達に弱音を吐くこともできないと思います。それは彼らに失礼だし、言ったところで何の解決にもならないからです。真緒はそういうところに気が回る少年だと思います。
でも真緒が凪砂に言われた内容は独りで抱え込み続けるにはあまりにも厳しいもので、どこかで吐き出す必要があった。だから身近にいて自分の境遇を理解しながらも、ステージに上がっているわけではないあんずに漏らしたのだと思います。
あんずも聞いたところで解決してあげられないわけですが、真緒はただ聞いてくれる相手がほしかっただけでしょう。物凄く悪い言い方をすれば「体の良い相手だった」と言えますが、真緒はそれを話すことがあんずを利用していることになりかねないことも分かっていた気がします。
そうやってあんずを困らせてしまうことは分かっていても、どうしても吐き出さずにはいられなかった。あの時の真緒はそういう精神状態だったと思います。
同じ質問なのでまとめて回答を。
深い意味…かは分かりませんが、「ハロウィンパーティー」まで凛月→真緒の好意は確定的でありながら、真緒が凛月をどう思っているのかは些かぼんやりしていました。
好いていないということは99%ないような関係には見えていましたが、相思相愛(?)であることが明確になったのはあそこのやり取りです。恐らくそれをアニメ内で確定したい意図があったのではないかと思います。
『あんスタ』のキャラクターは、時間をかけてじっくりと相手に想いを伝える(匂わせる)キャラが多く、アニメ内でもああいった直接的な言葉で気持ちを伝えるシーンが非常に少なかった気がします。ですので、今回は珍しくストレートに解決してきたなと思って見ていました。
そのせいかあのやり取りは物語の中から少し浮いていて、記事の構成的に読みのリズムを上手く作れないなと思い削ってしまいました。そこがオリジナルシーンだったというのは、ある意味で見る目があったと自分を褒めておきます。
物語的には"よくあるやり取り"ですが、『あんスタ』ではレアシーン。真緒凛月の関係性は人気があるでしょうし「真緒が凛月にあんなことを…!」という物凄い驚きと興奮に包まれた人達も多かった…ということでしょうか。そこを考慮できなかったのは逆に僕の反省点ですね。
脚本上の話なので監督の手癖が関係しているかは分かりませんが、菱田監督は直接的な表現に熱量を込めて差し込むのが上手な方ではあります。あの話は比較的あんずの出番や台詞が多かったり、他の話と少し毛色が違うところが多かった気がするので、どちらかと言うと脚本家さんの裁量かも?
あんずにダミ声が多いのは元々は製作上の都合であると見ていますが、全話通じて個性に昇華したと考えています。
アニメにおける彼女のキャラメイクは「物凄く可愛い女の子にしない」ことが念頭に置かれているように見えていて、ダミ声もその一環でしょう。
そもそも『あんスタ』に登場するキャラクターは、外側は超個性を持っていながらも内面には整合性やリアリティがあるのが魅力です。記号化されたキャラクターではなく、1人の"人間"としての自然さを意識された人達ばかりです。
その中であんずも「外見は普通に可愛い女子校生キャラだが、中身にはリアリティがある」という方向性を持たせてあげたいと考えられたのではと思います。
例えばアニメの女の子キャラは語尾に「○○よね」とか「○○だわ」、驚いた時は「キャア!」が鉄則ですが、現代劇やTVドラマでこういった台詞を書くと「現実にそんな言い方をする奴はいない」と怒られます。あれは創作用に誇張された表現です。
あんずはダミ声以外でもそういった誇張表現が排除されていて、実在する女性に近い喋り方が徹底されていました。その辺りの現実感が意識されているのでしょう。
「キャア!」と言わず「うわぁ!?」なのもそうです。「キャア!」とか「ひゃあ!」は現実でも言う人がいますが、あれらはある程度大人になって「女性的魅力を醸す立ち回り」を意識し出したことによる変化で、子供はあまり使いません。女子高生はその"どちらもいる"年齢だと思います。
ですので僕はアニメのあんずのことを、そういった表現の方向性を鑑みて「まだ女性として振る舞うことをあまり考えず、あくまでアイドル達の仲間として行動する1人の人間」として見ていました。
それが可愛いところでもあるのですが「逆ハーレムで良いねぇ!」みたいな感情は抱いたことがありません。彼女がそういうことを全く意識していないキャラとして見せられているからだと思います。
アプリだとミニイベとかで男の子達が割とグイグイ来るのでイメージが異なるのですが、アニメは乙女要素がアプリよりも薄めの作品だったので、作風に合うような調整が入っているという感じでしょうね。
スターライトフェスティバル
色々な要素がある楽しいメッセージなのですが、今回の記事では質問だけ抜きます!
英智と蓮巳について
アニメでは「エレメント」以降は言うほど関係性の描写がないので、前に少し記事に書いている以上の見解はあまりないのですが、あえて言うなら"時間の積み重ね"というのには物理的事情には超えられない価値があると思います。
大人になると完全に利害関係を含めない友人関係というのは築けなくなってしまいます。対して子供の頃からの友人は、価値観形成と関係ないところから始まった存在です。
今そいつが何をしているかもよく分からないし、全然考え方も生き方も違う。いわゆる"同志"ではないけれど、何故か"友達"ではある。そういう関係性は子供の頃からの友人以外で築くことができません。
アニメ内で語られた中だと斎宮と鬼龍がそれだと思っているのですが、英智と蓮巳もその範疇だと見ています。個人的に好きな関係性の1つなので、英智と蓮巳にも興味がありますね。
英智と蓮巳には、年月の積み重ねという絆があり、今は同志でもある。対してつむぎは同志であったものの、彼らの結び付きは志だけを拠り所にしてしまっていた。そこが2つの関係性の差ではないかなと。
一番好きなユニット
今の状態で"一番"というのはなかなか答え辛いですね…。積み重ねの多いTrickstar、曲の耳馴染みの良いValkyireはアプリをプレイする際にちょっと「おっ」と思うところがあります。ちなみにアプリで最初に貰える☆4は悩み抜いて斎宮宗にしました。
どのユニットにも惹きつけられるものはありますし、割と横並びです。アニメの感想も「なるべく平等に公平に」を意識して書いたので、印象もそれに依っている感じはあると思います。
分からない。
何も分からない。
だがそれが良い。見ていて退屈しないし自然と笑顔になれる。そんなところが好き。
質問ではないですが所見をば。
映像や舞台作品では「出番がないことによって印象的に見える」という見せ方も存在していて、「スターライトフェスティバル」の神崎は正にそれだったと思います。
初見である僕的には、刀を握り締める手元だけで不満げな神崎を演出してくれたことによって彼への興味が増しましたし、実質夢ノ咲学院の最終回であった「スタフェス」で"出演しなかった"紅月は逆に印象に残っています。
紅月は確かに中ボスのような出番がメインだったものの、キャラとしては皇帝であった英智と必ずしも価値観が一致していないことは語られていますし、全員があらゆる意味で仲間想いであるユニットであることは、アニメを通して見ていれば初見の人にも伝わっていると思います。
紅月は個人的には存在感が強いユニットだったと思っているし、神崎のことは「あの刀を握り締めて悔しそうにしていた意味」をどこかで知りたいなと思ってアプリを触っています。
「紅月は本当は出演していたんです」というメッセージは他にも届いていて、改変が紅月推しの人達にとって心苦しい結果だったのは想像に難くありません。それは初見の僕がどう思ったかとは全く別の問題です。
ですので「だから正解」と言い切るつもりはありませんが、少なくとも初見の1人である僕はそこまで彼らに悪い印象を持っていない(むしろ良い)ということは記しておきます。
アニメからアプリを触っている人は多かれ少なかれいると思いますよ。僕も触っています。
正直、原作を知り尽くしている人が100%満足するアニメというのはどんな作品でも生み出すことはほぼ不可能なため、原作ファンという視点で「新規にとって優良な作品であるのか」を判断することは大変難しいと思います。これはこの質問を送ってくれた方への言葉ではなく、全ての人がそうであるというお話です。
僕も楽しみ方と時間のかけ方が普通とは言えない立場なため、僕が「大丈夫ですよ」と言うのもあまり説得力がありません。半年かけてあれだけ綿密に楽しんだ作品の原作に、全く興味が湧かなかったらその方が変な話です。
ただ、僕のところには「あなたと同じくアニメ初見で楽しんでいます」とか「アニメから入ってアプリのストーリーも全て読みました」というメッセージも幾つか来ています。
なので、アニメスタッフの仕込んだ誘導意図は絶対に存在していると思いますし、それに乗った人も絶対にいるということは間違いありません。よって確実なものとして「数は分からないが、無意味ではない」という回答をしておきます。
SS以降
あれは全員ゆるふわ女子校生。
いわゆる最古参さんからのメッセージ。とても感慨深いです。ありがとうございます。
アニメに登場した楽曲くらいは、いずれ語ってみたいな~と思っています。ただそれだけでも数が結構ある上に、まださほど聞き込んでいないので、今は「またどこかでやれたら…」くらいでお願いします!
おっしゃる通り、スバルの孤独を強調する意味が強かったと思います。
「努力」の幕引きは今までの展開からするとかなり痛烈なものでしたので、上げて上げて落とす…という流れにするとアニメ的に見ていてしんどいものになりすぎた気がします。
それを回避するために「これからスバルの身に何かが起きそう」という視聴者への心構えを作るための布石を打っておく必要があったと思いますし、それを考慮した演出だったのではないかなと。
悪い人がいない作品であることは見ていれば分かる!
「価値観が違う」ことは時として悪意に見えますが、見る方向が変われば善意になる。『あんさんぶるスターズ!』は、そういう多面性を重要視した作品であると思っています。
どこかの『KING OF PRISM』界隈で聞いたことがあるようなノリ。たいていの場合、悪いところ=良いところなのでセーフ。
「ヤバい奴」というのも色んな見方がありますので、単純にコイツ!といは言いにくいところがありますね。
前に影片をヤバいと言ったのは、自分の優先順位が著しく低いことに対する所感です。人間何だかんだ言って自分が一番大切なのが自然、誰かを狂信する人も「救われたい」という欲求を持っているものですが、アニメでの影片はそういう欲求すらないように見えているんですよね。
そこまで他人に傾倒できるというのは人間としては正常ではないし、そういう意味では今でも一番ヤバいなと思っています。彼の発言や行動、人間性が"悪い"という意味のヤバいではないですね。
後半に登場したキャラは全体的にぶっ飛んでいたのですが、単に「ヤバい」という言葉が似合いそうなのはやはり凪砂とか斑なイメージ。"変人"という括りを含むなら、半分以上はそうじゃないでしょうか。
Trickstar→北斗 UNDEAD→朔間
Knights→瀬名 流星隊→千秋
Ra*bits→保留 2wink→保留
紅月→鬼龍 fine→英智
Valkyrie→斎宮 Switch→つむぎ
MaM→分からない Eden→日和
アニメの活躍の多かったメンバーにどうしても偏りますが、今はこんな感じですかね。選ばなかったキャラにも好きなメンバーはもちろんいます。
Ra*bitsと2winkはアニメでは1番を決めるほど各キャラのパーソナリティが見えていないので保留にしました。MaMはズルなので言ってあげない。斑は好きなタイプのキャラです。
記事は完全にスバルの激重エピソードに振り切った内容で執筆しましたので、急に彼氏自慢を始める女子校生のゆるふわトークは悩み抜いて切りました。
ただどうしてもあのSSはスバルに目が行きがちな内容なのですが、Trickstarの面々は等しくステージに上がっているアイドルです。窮地に立たされたスバルはもちろんとして、他のメンバーを推したり一番に応援する人達がいるのも当たり前です。
結果的に、彼らはその代表者のような立ち回りにはなっていたのかなとは思います。結果的に。
今までの記事が"それ"なので勘弁してください!(土下座)
最近は(今後に備えて)粛々とアプリのランク上げに勤しんでいますので、また原作をプレイした感想なども記事にして行けたらと思っています。そうやって継続して行くことをもって、この要望への回答とさせて頂きます。お楽しみに…!
2つの作品に共通していることは、一度は絶望の淵に立たされて心が折れるほどの経験に苛まれながらも、絶対にめげることなく立ち向かい続ける彼らの姿だと思います。
そしてその傍には必ず仲間達がいる。独りでは決して乗り越えられない困難を皆で乗り越えて行くから、それぞれが同じようで全く異なった素晴らしい輝きを放つことができるのです。その全てが尊く美しいものです。
そこに至るまでの過程を見るのは酷く辛いことですが、それを一緒に乗り越えて行っている実感があるからこそ、我々は彼らの物語に引き込まれるのではないでしょうか。
どちらも闇が深い物語ではあるものの、最後にはちゃんと光が待っています。そして光は闇と対比されることで、その美しさを何倍も強く感じさせてくれます。
それを見せてくれるコンテンツは愛されて然るべき。それを長期間かけて体現してきた菱田正和監督が、今回『あんさんぶるスターズ!』の監督を担当したのは1つの運命だったと言って過言ではありません。
先日の3Dライブのタイトルが「Prism Star」だったらしいことも、決して偶然ではないはず。2つの物語に架かった虹の架け橋が、今後とも大きく拡がっていってくれると嬉しいです。
プリズムの煌めきはいつもそばに。
今後とも『あんスタ』の世界をマイペースに楽しんで行きたいと思います。良かったら『KING OF PRISM』も見てください。
おわりに
これでアニメ放送中に来た質問には全て答えました。
その後の質問も頂いているのでそちらもどこかで回答したいと思いますが、一旦『アニスタ』関連の僕の記事はこれにて終了です。
アニメ以外のコンテンツについても、少しずつ皆さんと共有して行きたいと思っています。アプリの新展開に合わせて復刻ストーリーもガンガン公開されるようですし、その辺りを押さえながらのんびり楽しんで行けたら嬉しいです。
番外編まで含めて、長い間お付き合いありがとうございました!また何かしらの記事や放送でお会い致しましょう!
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