37つ目のストーリーは「スカウト!拳闘の四獣」です。
1ヶ月弱ほど空いてしまいましたが、今回から新コンテンツを引っ提げて連載再開です。しばらく大物が続きますので、気合いを入れ直してやって行こうと思います。
「拳闘の四獣」は、南雲鉄虎くんをフィーチャーしたスカウト「スカウト!」ストーリー。イラストの雰囲気や時系列的に考えて、空手部関連の重要エピソードが展開されることが窺えました。
鉄虎は2015年で重点的に掘り下げられたため、2016年は控えめの活躍。彼がメインになる話も久々の登場です。しっかりと読み解いて行こうと思います。今回もよろしければお付き合い下さいませ。
濃密な「先輩と後輩」の物語
「スカウト!拳闘の四獣」は、「メインストーリー 一部」でも登場した龍王戦が軸となる物語。
アニメでも第1話を彩ったドリフェスで、完全ミリしらの僕に「へぇこの作品"も"ライブ中にバトルで勝敗を決する展開があるタイプの作品か」と大いなる誤解を植え付けて行ったものでもあります。もはや遠い昔の話のようですね。
オンタイムで楽しんでいた多くの人にとっても龍王戦は思い出の中の存在だったと思いますし、それが掘り起こされたことには強い衝撃を受けたことでしょう。
「拳闘の四獣」はそのタイトル通り、"四獣"=4人のキャラクターが中心となって物語が進行します。空手部の鬼龍紅郎と南雲鉄虎に加えて、龍王戦で鬼龍と因縁を持つ大神晃牙が登場。そして鉄虎とはクラスメイト、晃牙とは軽音部で繋がっている葵ひなたがストーリーに華を加えてくれました。
紅月に憧れて夢破れた鉄虎は、今でも空手部部長である鬼龍を「大将」と呼んで慕っています。流星隊の一員として大きく成長し、昔とは違った価値観を持つに至ってもその憧れは変わっていません。
見えるものは変わっても、見え方までが変わるわけではありません。憧れという気持ちは、そう簡単に何かに上書きされるものではないのです。そして"憧れ"が存在している以上、やはりどこか濁ってしまう"眼"というのも存在する。それもまた事実です。
卒業が間近に迫り、部活動の先輩として後輩に何かを残したいと考える鬼龍。流星隊という居場所で新しい自分を見つけ、それを持って大将にぶつかろうと邁進する鉄虎。そこには、ユニットとはまた異なった想い想われの形が表現されています。
その2人の間に入り込む晃牙とひなたもまた、偉大な先輩(朔間零)から多くのものを受け取っているという共通項を持っているのが特徴で。受け渡す者に求められることも、受け取る者が果たすべきことも、彼らは一歩先に経験し終えていると言えるのです。
それ故に彼らの一言一言が、鬼龍と鉄虎の物語に的確かつ実直なインパクトを与えてくれている。そのおかげで「拳闘の四獣」は、決して長いストーリーではないものの、全体的に台詞の重度が非常に高い内容となって読者の心に届いています。
今までの積み重ねが活かされながら語られる、濃密な「先輩と後輩」の物語。さぁその中身をキャラに寄り添う形でしっかりと見て行きましょう。
今回活躍したキャラクター達
鬼龍紅郎
実質的な今回の主役。鉄虎を主役と見るか鬼龍を主役と見るかは個人差がありそうですが、僕は目線的に鬼龍の方の感情に目が行きやすい印象でした。
紅月においては2年生である神崎が蓮巳を強く慕っていることもあり、少し俯瞰したところから2人を見守る姿が印象的。よって彼にとって最も目を向けるべき後輩は、空手部で時間を共にする鉄虎であることは間違いないでしょう。
ユニットとは違った日常的な一面が見られる部活動ですが、空手部はその中で数少ない硬派な関係性が描かれているもの1つと言えます。そう考えると、同様の傾向がある演劇部と空手部の2つが、「ズ!!」大型アップデート前の解放対象になっていたのも頷けますね。
元から言葉や論理で教え導くと言うよりも、行動によって周りを引っ張り上げることを得意とする鬼龍。卒業という節目で後輩のために残せるものも、やはり行動に依存します。
生徒会の妨害によって実質的な失敗に終わった龍王戦を再開催することで、鉄虎に根付いた失敗のトラウマを新たな記憶で上書きする。それが鬼龍の考えた南雲鉄虎に残せるものでした。
様々な選択肢の中で、鬼龍は龍王戦というドリフェスの開催にこだわりました。その内容について、鬼龍は鉄虎に伝えなければならないことがあると考えていたからです。
と言うのも数少ない(唯一?)ライブ中の暴力行為が認可されるそのドリフェスには、決して公に語るべきではない闇の歴史が存在していたのです。
夢ノ咲学院というアイドルを育成する学校では、当然ながら喧嘩に強いようなアンダーグラウンドな人材はごく僅かです。暴力での物事の解決からは、縁遠いところにいる生徒がほとんどでしょう。
その中に入り込んだ鬼龍紅郎というイレギュラー。その"暴力"を利用して、"能力"のあるアイドルを打倒する方法。そのために用意された新興の方法論が龍王戦でした。当時の暴政はそれを正当化するために、文献を改竄してありもしない伝統さえもでっち上げてしまいます。
アイドル育成校という光の中に足を踏み入れてからも、鬼龍は自身の闇と向き合わなければならなくなりました。
暴力を奮うことしかできなかった"弱い"鬼龍は為す術もなく、その与えられた役割をこなす以外の選択ができなかったようでした。
彼にとって鉄虎に憧れられるということは、自身が過去に犯した過ちを突きつけられるのにも等しいことなのだと思います。強く逞しい、一般的に言われる「男の中の男」。賛美的な価値観は、全て体の良い暴力性の肯定に過ぎないのですから。
そんな裏側を知ることもなく、目に見える"強さ"だけに憧れて自分を慕う後輩のことを、鬼龍は危ういと思っていた。その純粋さとまっすぐさがより良い方向に活かされるよう、彼は流星隊と鉄虎を引き合わせることにしたのです。
最初はふて腐れていた鉄虎も、その鬼龍の判断によって今では強く大きく成長することができました。だからこそ今の鉄虎には、見せるべきではなかった裏側を明かしても問題ないと考えたのでしょう。
そしてそれは、鬼龍と鉄虎の関係を大きく変容させるかもしれない意志を孕むものでした。
「お前が憧れるべきは自分のような人間ではない」と、「今のお前なら分かるだろう」と。ある種の決別を促す言葉を後輩に向けるのです。
南雲鉄虎
流星隊で様々な経験を経てもなお、鬼龍は憧れの先輩でカッコいい"大将"である。
南雲鉄虎にとってその事実は変わりませんでした。むしろ、前よりも成長して強い漢になれている実感があるからこそ、鬼龍の強さと振る舞いへの憧れはより一層強まっているようにさえ見えました。
手を伸ばしても届かない憧れから、より身近な強い者へと移り変わったのでしょう。近付けば近付くほど、何をしたらそうなれるのか分かり始めるほど、大将と自分との違いはより明白になって行く。それが鉄虎の意志を形成する1つの要素になっているのは間違いありません。
故に彼は、鬼龍が自分を子ども扱いすることにも不満を覚えるようになっていました。成長した自分を見てほしい。ただ教えを乞い後ろをついて行くだけの後輩ではなく、ちゃんと意志を共有できる同胞の1人として自分を見てほしい。そんな思いが、強まっているように感じられました。
大将は強いから、自分より前を進んで、先に障害を払っておくくらい造作もなくできてしまうだろう。自分はその、切り拓いてくれた真っ新な道をただ悠々と辿って行くだけ。そんな守られて"楽"ができてしまう環境がやるせなくなった。というイメージでしょうか。
決して大将と対等になったなどと奢っているわけではありません。ただ、歩幅を合わせてくれたら共に歩けるくらいには自分も成長した。それを認めてほしいと思うのは当然の欲求だと思います。
その彼の成長を持って、鬼龍は龍王戦の闇を鉄虎に告白しようと考えました。そしてそれが、当時どのように行われていたものだったのか。伝統ある武闘派の催しだと思っていたそれは、本当に鉄虎が思う煌びやかなものであったのか。その判断を、鬼龍は後輩に委ねてくれました。
少なくとも鬼龍の中では抹消してしまうべき負の歴史。その"真実"を目の当たりにして、南雲鉄虎は龍王戦…ひいては鬼龍紅郎という人間とどう向き合うのか。
そこに残る想いと感情こそが、自分に憧れてくれた可愛い後輩に残す、大将からの熱く大きな想いでした。
最初からお前は俺に憧れるべきでなかった。今の居場所がお前のあるべき形だ。そんな無慈悲で残酷な大将の本音を直に受けて、鉄虎はショックを受けなかったわけがありません。
そんな憧れの存在が用意してくれた、彼のための大一番。男と男の果たし合いの中で、彼らは真なる交流を果たそうとしています。
大神晃牙
龍王戦絡みで登場したUNDEADのワンコ。
しかし今回は「憧れの存在を追いかける者」の先輩として、鉄虎に強い意志を向けるカッコいい役回りを与えられています。どちらかと言うとイキった可愛い後輩(同輩)という活躍に落ち着くことが多いので、普段の彼とは一線を画する漢気を見せてくれたと思います。
竜王戦にて鉄虎にかける1つ1つの言葉には重く強い実感があり、まるで過去の自分に語りかけているかのような説得力がありました。その態度を見るに、彼は過去の自分の振る舞いにあまりポジティブな感情を持っていないようです。
朔間零を今とは違う目で見ていた自分が、彼に大きな負担を課すことになってしまった自覚があるのでしょう。零がそれを気にせずに全て受け止めてしまう性格の人間だけに、折り入って気付かされた時のショックは尋常なものではないはず。今回で鉄虎が受けているものよりも、遥かに大きいことが推察されます。
まだまだ彼のその過去を垣間見るのは先になりそうですが、今回の彼が放っていた覇気からはその片鱗を感じることができました。その過去を乗り越えて成長し、「返礼祭」へと至った晃牙の成長。その前後を辿るのも今後の大きな楽しみとなりそうです。
ちなみに「一部」(アニメ1話)では鬼龍と荒くれ者同士の激しいバトルを繰り広げるキャラ...という登場をしましたが、今となっては「お前が鬼龍に勝てるわけがない」とナチュラルに思えてしまう辺りが"大神晃牙"という感じがして微笑ましい。
オチがついたと言うか何と言うか。
これもまた、やはり人間は自分らしさからは逃れられないというメッセージなのかもしれませんね(?)
葵ひなた
直前の「節分祭」にて、朔間零からの圧倒的先輩概念を滂沱のごとく受け取ったひなたくんが登場。今回はあくまで賑やかしであり、司会(実質実況)というポジションで龍王戦を盛り上げてくれました。
この「拳闘の四獣」は掌編でありながらも、とんでもなくシリアスで重々しい話が展開される濃縮度の高い物語。息抜きさせてくれるひなたの存在に、今回はかなり救われていたと言って良いでしょう。
ですが直前の内容があるおかげで、彼が心のどこかで「先輩と後輩」のやり取りの必要性を常に意識しているのを感じることができるのです。
決して事情も何も知らずに場当たり的に役割をこなしているのではなく、「これはとても重要で必要な時間なんだ」と認識して立ち回っている。そのバランス感覚を持ってコミカルに振る舞ってくれるからこそ、ひなたは物語の阻害になり得ません。
今回の龍王戦は、あくまで参加者が存分に1対1の交流を果たすことが至上命題です。その中で「葵ひなた」という人間ができる最良のパフォーマンスを心掛けてくれています。ここで空気を壊さないように神妙な面持ちで見守っていたら、それこそ何が主題なのか分からなくなるものでしょうから。
当事者ではないのだから、必要以上にシリアスになる理由もない。その中で、シリアスにならなければならない人の気持ちをしっかりとサポートする。「節分祭」のおかげで、そんなひなたの努力や気遣いが垣間見えるのもこのストーリーの面白さだったなと思います。
彼も晃牙と同じく、既に「返礼祭」が語られているというのも大きかった印象です。やはり先に"解決"が提示されているキャラだからこそ、台詞がスッと心に入ってきてくれるものだよなぁと思わされます。これは作劇の妙という感じですね。
蓮巳敬人
眼鏡マン。
規律に厳しく断固として龍王戦を認可しなかったものの、B1での開催については不問とする土壌を組み上げてくれる粋な男。
その下準備の周到さには「そこまでして"見ていなかった"ことにしないと気が済まないのか…」と思いつつも、それだけ共にユニットとして戦ってきた鬼龍への想いの強さも感じさせてくれました。何だかんだ言って最後には情で動いてしまうのが、蓮巳の愛せるところだなと改めて感じます。
彼もまた論理や規律など「守らなければならないもの」と、自身の感情との間で常にせめぎ合っているのでしょう。そしてその"人間"を尊重する1つ1つの判断が、彼の人望や人徳に繋がっているのだと思います。
その葛藤に間違いはないと、そう言ってあげたいですね。
あんず
晃牙を回避するというあまりにも大きな進歩。ぐぇ!
今回はめちゃくちゃ書き直しまくった企画書が結局ボツになったり、何かこう巻き込まれまくった挙句に散々な目に遭ったという印象。最後にしっかりと一矢報いて去っていく辺りに漢気(?)がある!
彼女もここまでしっかりと経験と知識を積み重ねてきたプロデューサー。わけも分からず龍王戦という最もトンチキなドリフェスを見せられた、あの頃の少女とはもう違うのです。
そりゃもう様々なアイドルとの付き合い方、いなし方、そして逆襲の仕方までもふつふつと蓄えてきたに違いはなく。「待ってました」と言わんばかりのこの絶好の機会を逃す手はないと言ったところでしょう。
やはり何においても龍王戦は「ここから始まった」感が強いドリフェスであり、彼女がコミカルに過去を振り返ってくれたのも物語に厚みを持たせてくれたと思います(急に真面目)
意識のないはずの少女に懇々と意味不明な話を語り聞かせていた北斗くんがもはや懐かしい。そんな旅愁に浸りながら、我々もまた男の中の男のやり取りを見届けることになりました。
手のひらに太陽を
始まった龍王戦の渦中。南雲鉄虎は、鬼龍が思い描いていた通りの行動を取ることはありませんでした。
暗闇に隠れた真実を知ってなお、鉄虎の大将を見る目が曇ることはありません。むしろ「それだけのことを担っていた」ことへの尊敬の念は、彼の中でさらに高まったようでした。
誰にでも誇れない過去はあるもの。その時は良いと信じていたものが翻って、今の自分を脅かす。そんなことの繰り返しで人生は彩られて行きます。
鬼龍にとってもそれは同様で。人を無作為に傷付けてきた経験は、彼の心に決して拭い切れない罪の意識を刻み込んでいました。果ては自身の母親の死に目に会えなかったことが、彼の心の闇を確たるものに変えてしまったのでしょう。
そんな自分は、敬意も好意も向けられるべきではない。向けられる感情に応えこそすれど、最後にはそれは"あってはならないもの"として解消されるべきである。そんな意識が鬼龍の言動からは見え隠れします。
それでも今の鬼龍を知る者からすれば、それは全く関係のないことでしょう。南雲鉄虎にとっての鬼龍紅郎は、この1年間で触れたものが全てです。彼の過去はそこに至るまでに踏んだ軌跡に過ぎません。
その経験があったからこそ、自分の大好きな大将が目の前にいてくれるとしたら。本人にとって抹消したい過去でさえ、鉄虎にとっては尊い歴史なのです。
「みんな、あんたに恩義を感じてる。あんたが好きなんだよ」
龍王戦にて相対した晃牙は、鬼龍にそんな言葉をかけました。彼が今こうして龍王戦を開催できているのも、鬼龍の『そうしたい』を皆が尊重してくれたおかげ。そしてそれは鬼龍の夢ノ咲学院での努力が勝ち取った、人徳と人望によってもたらされた結果に他なりません。
語られていない過去を見れば、彼のことを怨み憎む者もいるのかもしれません。それでも、夢ノ咲のアイドルとして彼が積み上げてきたものは無くならない。鬼龍紅郎の善行が積み上げてきた絆の強さは、彼自身が思っているよりもずっと大きく強いものなのですから。
「鉄。不器用でドジばっかりの鉄。転びまくって泥まみれで、それでも両目はいつでもキラキラ輝いてたよな」
その存在を自覚させられた時、鬼龍も閉じていた心の蓋を開ける準備ができたのでしょう。その気持ちを目の前にいる、最も強く自分の闇を照らし出してくれた後輩に向かって解き放ちます。
「くたびれちまってた俺も、その光を反射して……。この一年間、ちょっとでも輝けた気がするよ」
故に鬼龍紅郎は容赦しない。今持てる全身全霊の力を持って、強さの象徴として彼の目の前に君臨する。それが自身の闇を受け入れてくれた存在に対する、彼なりの恩義の返し方でした。
「おまえは俺の太陽だ。ううん……それ以上に、でっかい存在になってくれよ」
受けることのないはずだった純粋無垢なその敬意。憧れを胸に抱いて一生懸命に前に進もうとする健気な意志。それを腐らせないように、より大きく育つように。後輩を大事に導く過程で、鬼龍もまた今までにない光を感じる機会を得ることができました。
「太陽なんか手のひらで包めるぐらいの、でっかい男にさ」
どちらが太陽でどちらが月か。そんなことを定義する必要はないのでしょう。自分にないものを照らし出してくれる存在は、誰にとっても太陽となり得る。共に照らし合えるのであれば、互いが互いにとっての太陽にだってなれるのです。
そんな"大将"の気持ちを知ってか知らずか、南雲鉄虎は今ある想いを目の前の憧れにぶつけて行きます。
「それはすぐに噴火するっ、天まで届く灼熱のマグマを放つッス!」
けれどそれはもう、ただの憧れではありません。
自分が在るべき場所はそこではない。大将と同じにはなれない。そう知ってなお、横に並び立とうと奮い立つ意志。
それを言葉と拳に乗せて。自分にしか歩めない道を、今正に彼は歩き始めました。
「それをどこかで見かけたら、気軽に声をかけてほしいッス! おう、今日も元気だなぁ鉄って! いつもみたいにっ! これまでみたいに!」
強く大きな力を持った自分の中には、鬼龍紅郎という偉大な先輩の意志と心が根付いている。
どこにいても、誰が見ても一目でそれが分かるように。そんな大きな存在になるための努力を、彼はこれから続けていくのでしょう。
昔とは違う強さを持って、昔と変わらない屈託ない想いを。
南雲鉄虎の輝きは、今日も目の前の存在を照らし続けています。
「大将! 大好きな大将! 一年間、ありがとうございました……!」
おわりに
掌編と侮っていたら火傷する。
ここまで来ると『あんスタ』はそんな経験ばかりをさせられます。台詞の重みがどんどんと膨れ上がっていくので、短い話故の濃密さが堪能できるとも言えますね。これが少なくとも「ズ!」の状態であと2年分くらいあるんだから大変だと言ったところ。
大元の憧れである大将とは異なったユニットで成長し、そこで胸を張って活躍できる人材に育った上で大元の先輩に恩返しをする。良い意味で変わったことと、良い意味で変わらないものが交差して爆発する。この「拳闘の四獣」はユニットの他に部活動というサブコミュニティが存在する、『あんスタ』だからこそ描けたストーリーだなと思いました。
空手部のストーリーは一旦ここで完結と言ったところでしょうが、まだまだ彼らには語られていないストーリーがたくさんあります。この内容を踏まえて、今後に展開する物語がさらにエモくなっていく。楽しみでもあり、(執筆が)より大変にもなって行くなぁと思わされます。
間が空いてしまいましたが、サボっていたわけではありません!拳闘の四獣はこの後、YouTubeにて超感想動画を公開予定。この記事では触れられていない部分への反応も見られると思いますので、こちらもどうぞお楽しみに!
また次回の記事や動画でお会い致しましょう。超感想エンタミアのはつでした。それでは。
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